Google DeepMind、新フロンティアモデルGemini 4 Argonを発表 Fairwind Programで限定提供開始
Gemini 4 Argon: our next era of frontier intelligence
Google DeepMindはフロンティアモデルGemini 4 Argonを発表し、信頼されたサイバー防御担当者向けのFairwind Programで提供を始めた。DeepSWE v1.1で77.9%を記録し、出力トークン上限は従来の64Kから1Mに拡大された。開発者、企業、一般向けにはガードレールの改良後、できるだけ早く提供する方針で、導入価格は入力$2、出力$10(いずれも100万トークンあたり)である。
Gemini 4 Argonは長期的で複雑なワークフローで深い推論を維持するよう作られ、ソフトウェア開発、法務・金融などの企業向けナレッジワーク、サイバーセキュリティ防御を主な対象とする。導入価格は入力100万トークンあたり$2、出力$10で、キャッシュ入力は入力価格の95%引きとされる。一般提供は、有料API顧客とGoogle AI Ultra購読者から始める計画である。
Google社内ではすでに数千人の社員が利用している。量子コンピューティング研究では、サブルーチンの時空間リソース(qubits × gates)の最適化で、公開済みのベースラインを数分で40%上回った例が挙げられている。Argonエージェント群によるプロファイリング解析では、データセンター全体で300 TiB超のメモリ削減を見込み、合計では500 TiBから1 PiBの節減と推定されている。C/C++からRustへの移行も進めており、re2やlibgav1などから、Fuchsia Zircon kernelの80万行超まで対象は広い。libgav1では32K行のSIMDコードを置き換え、既存のRust版より2.7x高速で出力が同一のデコーダーを得たという。
ベンチマークでは、実世界の長期ソフトウェア開発を測るDeepSWE v1.1で77.9%と最高水準を示し、金融・コーディング・法務・税務を対象とするVals Indexでも首位とされる。ZapierのAutomationBenchでは51.3%で1位、長尺動画理解のLVBenchでは91.7%、脆弱性修復を評価するCWE-bench v1では68%で首位タイである。Wizは公益目的のScan for Goodで利用し、世界の病院で使われる医療ソフトの重大な脆弱性を発見したと説明されている。
安全対策としては、CBRNやサイバー攻撃への悪用防止、間接プロンプトインジェクションへの耐性強化(Gray SwanのIPIベンチマークで首位)、思考の連鎖と行動を監視するミスアラインメント対策、サンドボックス環境の隔離・封鎖が挙げられている。信頼された防御担当者と社内チームにはサイバー向けガードレールなしで提供する一方、米国政府の任意の事前アクセス審査にも参加している。
社内での活用例やベンチマーク結果、段階的な提供方針と安全対策が一つの発表にまとまっており、モデルの位置づけを把握しやすい。
出典: Google DeepMind Blog · deepmind.google