Anthropicはどうほぼ全製品をClaudeで出荷するか、脳と手を分ける設計を担当者が語る
How Anthropic ships Claude with Claude: Separating the Brain from the Hands
Latent SpaceがAnthropicのエンジニアリング責任者Katelyn Lesseとプロダクト責任者Angela Jiangに、Opus 5.5公開の舞台裏とClaude Platformの設計を聞いた。蒸留対策としてのthinking blockの保持、Managed Agentsにおける脳(ハーネス)と手(サンドボックス)の分離が主な話題である。モデルの能力向上に伴い、公開時のアクセス管理や安全対策が作業の大半を占めるようになったという。
Opus 5.5の公開では、モデル品質に加えて価格が重視された。前世代で指摘された冗長な文章を改善し、コストあたりの知能を高めたという。API側では蒸留対策も進められ、ターン間でthinking blockを保持する要件が段階的に強化された。これによりハーネスの互換性が崩れる顧客も出るため、オープンソースのハーネス保守者や大口顧客と連絡を取り、手動で行っていたコンパクション処理に代わる機能をAPIに追加した。蒸留を警戒する主な理由は収益ではなく、安全分類器なしでモデルが使われる危険にあると説明している。
モデル公開の準備では、Cognition、Cursorなどの顧客が早期アクセスで自社のハーネスと評価を使って検証する。最も役立つのは否定的なフィードバックだという。怠惰さと積極性のようにユーザーごとに望ましい挙動が異なる点は難題で、早期版で怠惰さが目立ったため再学習に戻した例が挙がった。個別化はエフォートなどのパラメータとデフォルト設定で対応しており、現状に満足していないとも述べている。
アクセス管理も大きな作業になっている。モデルごとにデータ保持要件を決め、サイバーやライフサイエンスの検証プログラムでは安全対策を緩めた利用を認める。その認可をシステム全体に通すためtrust grantという仕組みを作り、猶予期間の管理などにも使っている。汎用的に設計したことで、モデルの引き戻しにも使える土台になったと語る。
Claude Managed Agentsは、Messages APIの生のトークンアクセスの上に、エージェント定義とセッション開始を提供する高水準の抽象である。サンドボックス基盤はClaude Codeなどと共有するが、ハーネスは別々だという。メモリやdreamingの優先度は、安全面の作業が増えたため以前より下がった。ハーネス自体は意図的にシンプルに保ち、開発者が上に工夫を重ねる余地を残す方針である。
番組冒頭ではホストがAnthropicのS-1の数字にも触れている。12カ月の従業員1人あたり売上は660万ドルで、1年前の140万ドルから伸びたと紹介し、改善ループと投資ループが効率を支えるという同社の説明を取り上げた。
出典: Latent Space · latent.space