本文へスキップ
原文
Mistral AI News·· 2026年3月17日注目記事AIスコア60

Mistral AI、統合型オープンモデル「Mistral Small 4」を発表

Introducing Mistral Small 4

AIによる概要

Mistral AIはMistral Small 4を発表した。Magistralの推論、Pixtralのマルチモーダル、Devstralのエージェント型コーディングを1つのモデルに統合し、Apache 2.0ライセンスで公開している。119B総パラメータのMoEで256kコンテキストウィンドウに対応し、Mistral Small 3と比べてレイテンシ重視設定でエンドツーエンドの完了時間を40%削減、スループット重視設定で毎秒リクエスト数を3倍にした。

解説

Mistral Small 4はMixture of Experts(MoE)構成で、128エキスパートのうちトークンごとに4つが有効になる。総パラメータは119Bで、トークンあたりのアクティブパラメータは6B(埋め込み層と出力層を含めると8B)。テキストと画像の入力に対応し、コンテキストウィンドウは256kである。

新たに加わったreasoning_effortパラメータで推論の深さを切り替えられる。`reasoning_effort="none"`はMistral Small 3.2と同等のチャット形式の高速応答、`reasoning_effort="high"`は従来のMagistralと同程度の冗長さで段階的に推論する設定である。これにより、高速なinstructモデル、推論エンジン、マルチモーダルアシスタントを使い分ける必要がなくなるとしている。

性能面では、出力の短さを強調している。推論を有効にした場合、3つのベンチマークすべてでGPT-OSS 120Bと同等かそれ以上のスコアを出しつつ、出力は大幅に短い。AA LCRでは1.6K文字で0.72を記録し、同程度の性能に3.5〜4倍の出力(5.8〜6.1K)を要するQwenモデルと対比している。LiveCodeBenchではGPT-OSS 120Bを上回り、出力は20%少ない。添付の社内比較図では、GPQA Diamond、MMLU Pro、MMMU-Proなどでサイズの異なる自社モデルとの比較も示されている。

運用要件は、最小構成が4x NVIDIA HGX H100、2x NVIDIA HGX H200、または1x NVIDIA DGX B200で、推奨構成はその倍規模である。vLLM、llama.cpp、SGLang、Transformersなどで利用でき、NVIDIAとの協力でvLLMとSGLangの推論が最適化されている。Mistral AIはNVIDIA Nemotron Coalitionの創設メンバーにも加わった。

提供先はMistral API、AI Studio、Hugging Faceのリポジトリである。build.nvidia.comで無料にプロトタイピングでき、本番用にはNVIDIA NIMとしてday-0から利用可能で、NVIDIA NeMoによるファインチューニングにも対応する。想定用途は、開発者向けのコーディング自動化、企業向けの文書理解やマルチモーダル分析、研究者向けの数学や複雑な推論である。

注目の理由

推論、マルチモーダル、エージェント型コーディングを1モデルに統合した構成と、出力長を抑えた比較が示されており、モデル選定の軸を整理しやすい。

出典: Mistral AI News · mistral.ai