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Google Research Blog·· 3 日前AIスコア59

Google Research、ウェットラボ自律化に向けAIエージェントを物理実験に接地させる3件の研究を公開

Grounding AI agents in biological reality: Building blocks for autonomous wet labs

AIによる概要

Google Researchは、AIエージェントが液体ハンドリングロボットを安全に操作できるよう、ラボのデジタルツイン「VERID」を提案した。あわせてアプタマー設計とde novoタンパク質バインダー設計の閉ループ実験も公開し、FAPに対してシングルナノモーラー級の親和性を持つバインダーを得た。

解説

VERIDは、ラボのワークセルを意味的に表現したデジタルツインである。ロボットアーム形状から各ウェルの液量、試薬、ピペットチップの在庫までを3Dの状態ツリーで追跡する。構文上は正しくても物理的に不可能なコマンド、たとえば浅すぎるトラフへの8チャンネルピペット挿入や、空のウェルからの吸引を、シミュレーションで事前に検出する。PyLabRobotの上に構築され、ライブ状態追跡、仮想ドライラン、ハードウェア安全チェック、動画と操作ログの同期記録を備える。事例では、色素の層化をログで発見して混合方法を改善した例や、ブランク化された色素混合の再構成で精度が5倍超に向上した例が挙げられている。

アプタマー研究では、設計から解析まで7〜10日で回せる点を利用し、ミオグロビンとα-トロンビンを対象に3ラウンドの閉ループを実施した。確認されたオンターゲットのヒット率は、ミオグロビンで33.5%、α-トロンビンで42.1%に達した。α-トロンビンでは、第1ラウンドで固定プライマー末端が配列の48%で折りたたみを妨げヒット率が0%だったが、エージェントが安定化ステムを導入して改善した。ミオグロビンでは第2ラウンドでG-quadruplexが設計の63%を占め、非特異的結合により特異性が75.0%から19.1%に低下した。エージェントは第3ラウンドで設計ルールを修正し、特異性を72.4%に戻した。

タンパク質設計では、FAP(線維芽細胞活性化タンパク質α)を対象に、結合ポケットだけを切り出して再フォールディングする手法を採用した。これにより各サイクルが8倍超高速化され、構造精度は損なわれなかったとされる。同一計算量での比較では、科学者が戦略を決めエージェントが戦術を担う協働が、科学者単独のin-silicoヒット率をほぼ2倍にした。実験側ではyeast surface displayとFACSを整備している。次の段階はVERIDによる追跡可能な自動化と閉ループ学習の統合である。

安全面では、感染性や機能獲得のリスクがない生物系をテストベッドに選び、設計配列はすべてバイオセキュリティスクリーニングを通す。エージェントは未検証のコードをロボットに直接送らず、人間が配列や手順を承認し、ロボット実行を監督する。課題として、エージェントが意図しない実験上の近道ではなく真の標的結合を最適化しているかの確認などが挙げられている。

出典: Google Research Blog · research.google