Google DeepMind、シエラレオネでGemini活用のGuided Learningの学習効果を測定
Measuring the impact of learning with AI in Sierra Leone and beyond
Google DeepMindは、シエラレオネで実施した事前登録試験で、Guided Learningを使った生徒の数学スコアが対照群より+0.258標準偏差上昇したと発表した。8週間の試験期間で通常の学習進度の約1.2〜1.7年分に相当する。69%の生徒が利用目標を達成または上回った。
試験では、Guided Learningを使った生徒の数学スコアが対照群比で+0.258標準偏差向上した。これは8週間で通常の学習進度の約1.2〜1.7年分にあたる。授業の約半分にGemini を取り入れ、12時間の目標を満たした教室では、約1.8〜2.5年分とさらに高い伸びが見られた。利用目標を満たした生徒は69%で、任意参加の教育テクノロジーで一般的とされる5%を大きく上回った。
試験中の約113,000件のやり取りを分析したところ、会話の91.4%で生徒は答えを求めるのではなく概念理解のために使っていた。Geminiは発言の76%で足場かけの質問を行い、直接の解答提示は2%にとどまった。スキル構築型の質問は初週の68%から最終週には90%に増え、解答要求型は25%から10%に減った。Guided LearningはLearnLMの研究を基に、答えを与えるより理解を育てることを優先する設計である。
授業設計や目標設定、教室での議論は教師が担った。フォーカスグループでは、授業準備にGeminiを使って分数などの身近な題材の新しい説明方法を見つけたという声があり、多くの教師が「講義者」から「ファシリテーター」への変化を語った。DeepMindはFab AIと作成した教師向けトレーニングガイドと、RCTの手法をまとめたプレイブックを公開している。
一方で、試験開始時に数学の力が高かった生徒ほど恩恵が大きく、格差の課題も明らかになった。今後は他国へ試験を広げ、メタ認知や関係的知性といった領域も調べる計画である。試験にはGoogle.orgとGates Foundationが支援し、EducAid、Laterite、Oxford MeasurEdも協力した。Global AI for Learning Alliance(GAILA)の支援も続ける。
出典: Google DeepMind Blog · deepmind.google