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Sony AI ブログ· Admin·· 2026年4月22日注目記事AIスコア70

Sony AI、卓球ロボットProject Aceの舞台裏を公開 Natureに論文掲載

Inside Project Ace: Discover the Robot Athlete That Competes With Professional Table Tennis Players

AIによる概要

Sony AIは卓球ロボットAceに関する研究がNature誌の表紙を飾ったと発表した。公式ルールの下でトップレベルの大学生選手やプロ選手と対戦し、エンドツーエンドの遅延は20.2ミリ秒で、エリート人間選手の約230ミリ秒を下回るという。ブログでは開発の経緯、システム構成、今後の課題を解説している。

解説

Aceは高速イベントベースビジョン、低遅延制御、強化学習を組み合わせ、スピンの強い高速球をリアルタイムで追跡して返球する。フレームベースカメラ9台とSony Semiconductor Solutions製のイベントベース視覚システム3台を使い、ボールを200Hzでミリ単位の精度で追跡し、スピンは最大700Hzで計測する。ロボットアームは自社設計の8自由度で、軽量合金で作られている。

制御ポリシーはシミュレーション内だけで学習し、実機への追加のファインチューニングなしで転用している。学習では、シミュレーション内で完全な情報にアクセスできるprivileged criticを使い、ポリシー自身は現実的なセンサー入力だけから学ぶ。Peter Dürrは当初この手法を信じていなかったが、結果を見て考えを改めたと語っている。学習はスキル、戦術、戦略の3層で構成され、今回の論文の重点はスキル層にある。

プロジェクトは2020年にSony AIで最初期に始まった研究の一つで、ボールのジャグリングから協力ラリー、より強い選手との対戦へと進んだ。2025年4月には5人のエリート選手と2人のプロ選手と対戦し、試合はITTFルールに従い、日本卓球協会の公認審判が裁定した。安全性の検証が進むにつれ、選手がつけていたヘルメットやパッドなどの保護具は外せるようになった。

限界についても率直に述べている。Aceは世界王者の水準には達しておらず、論文時点の版は人間のエリート選手ほどの強さやスピンで打てていなかったが、2025年4月から12月の間に改善されたという。バウンド後に早く打ち返す傾向や、極端なスマッシュでのシミュレーションと実機のずれも課題として挙げられている。Peter Stoneは、技術の価値は製品化よりも、そこから生まれる要素技術にあると述べている。補足動画とコードは公開されている。

注目の理由

視覚、制御、ハードウェア、シミュレーションからの転移学習を一体で設計した過程と、現状の限界まで開発側の言葉で語られている。

出典: Sony AI ブログ · ai.sony