

AWSは、フィジカルAIの開発ライフサイクル全体をAWS上で運用するためのエンドツーエンドのツールチェーン「Physical AI Toolchain on AWS」を一般公開した。NVIDIAのGR00T、Isaac Sim、Isaac Lab、Cosmos、OSMOを統合し、特定のロボットやタスクの種類に依存しない。各コンポーネントは独立したTerraformモジュールとして段階的に導入でき、LeRobot、ONNX、ROS 2などのオープンな形式に基づく。
GoogleはGemini 4 Argonを公開した。物理的理解、コード生成、視覚・意味推論が向上し、ERQAベンチマークでは推論のみで87%を記録して他のフロンティアモデルを上回ったとしている。ロボット制御、Real2Sim、物理理解、研究・自己改善の4分野の代表的なプロンプトも紹介している。Google AI StudioやGemini APIなどで利用できる。
Google Researchは、AIエージェントが液体ハンドリングロボットを安全に操作できるよう、ラボのデジタルツイン「VERID」を提案した。あわせてアプタマー設計とde novoタンパク質バインダー設計の閉ループ実験も公開し、FAPに対してシングルナノモーラー級の親和性を持つバインダーを得た。
EMEA地域の都市とソフトウェアパートナーが、NVIDIAのアクセラレーテッドコンピューティングで物理AIエージェントとデジタルツインを構築し、都市運営に活用している。フランスのCôte-d’Or県では500以上の公共建築物でエージェントが稼働し、文書検索時間を数週間から数分に短縮、総運用コストを10%削減した。Cosmos、Nemotron、Omniverseなどを使い、プロジェクトは英国、イタリア、ベルギー、スウェーデンなどに広がる。
Google DeepMindはGemini 4 Argonを公開した。物理理解、コード生成、視覚的・意味的推論が大きく進歩したとしており、Embodied Reasoning(ERQA)ベンチマークで純粋な推論により87%を記録し、他のフロンティアモデルを上回ると説明している。gemini-4-argonとしてGoogle AI Studio、Gemini API、Google Antigravityで利用できる。
選定理由:ロボット制御やReal2Simなど四領域の具体的なプロンプト例が並び、物理推論モデルの使い方を自分の作業に置き換えて検討しやすい。
Googleは最新のフロンティアモデルGemini 4 Argonを提供開始した。AI StudioやGemini platformのAPI、Google Antigravity、Gemini app、AI Modeで利用でき、導入価格は入力100万トークンあたり$2、出力$10である。Vals Indexで1位とされ、コーディングや金融、法務、サイバーセキュリティ、科学分野での活用事例も示された。
選定理由:コーディングや科学研究、安全性評価まで具体的な数値付きの事例が並び、導入先ごとの使いどころと提供条件を比べやすい。
開発者は、GPT-6 AstraなどのフロンティアAIモデルとNVIDIA Omniverseライブラリを組み合わせ、自然言語の指示でAIエージェントを動かしてシミュレーションアプリケーションを構築している。倉庫シミュレーションの検証では、コンベア80台、アーム40本、箱800個の規模で、フルHD解像度において2分間のテストで30フレーム毎秒を維持した。
ソフトバンクのAIガバナンス最高責任者の飯田唯史と専門家の吉永京子さんが、ヒューマノイドとAIガバナンスをテーマに対談した。人型ロボットがもたらす愛着や過度な依存、サービス終了時の関係の終わり方を新たなリスクとして論じ、人型をデフォルトにしない考え方を示している。吉永さんは2025年のヒューマノイド関連投資を約61億ドルと紹介した。
NVIDIAはROSConで、ROSベースのGPUアクセラレーテッドパッケージ集であるIsaac ROS 5.0を発表した。ROS LyricalとUbuntu 24.04に対応し、AIエージェント向けのIsaacスキルやエージェント対応ドキュメントを加えた。FoundationPoseの推論ライブラリは物体の認識と追跡が最大5.5倍高速になり、Isaac ROS 5.0は無料のオープンソースで利用できる。
NVIDIAは、商業規模で展開されている主要なロボタクシープログラムがすべて同社のモジュール式スタック上で動いていると説明している。スタックはDGXでのトレーニング、Omniverse・Cosmosでのシミュレーション、Hyperion・DRIVE AGX Thorでの車載処理の3コンピューターで構成される。Uberは2028年までに28都市へNVIDIA Hyperionのフリートを展開する計画である。
Preferred Networks(PFN)は、2026年10月13日から16日まで幕張メッセで開催されるCEATEC2026に出展する。自律搬送ロボット「カチャカEvo」の実機デモに加え、国産大規模言語モデルPLaMo™やAIプロダクトの実装事例を展示する。10月14日と13日にはカンファレンスにも登壇する。
Mistral AIは、ミュンヘンに新たな拠点を開設し、産業向けAIの研究と開発を強化すると発表した。拠点にはPhysics AIと産業AIの専門研究チームと、企業パートナー向けの応用エンジニアを置く。2030年までに欧州で1ギガワットの計算能力を構築する計画で、BMWやSiemens Energyとも協業している。
Sakana AIと東京大学は、VLMによるロボット軌道生成の信頼性をテスト時スケーリングで高める手法SAILを、IROS2026で発表する。シミュレータで軌道を検証し、評価用VLMのフィードバックをもとにMCTSで修正を重ねる。シミュレーション上の6つの操作タスクでは、探索予算を1候補から45候補に増やすと、成功軌道を見つける平均率が25%から73%に上昇した。実機でも評価している。
Sakana AIは、Jürgen Schmidhuber博士が現職と兼任でChief Scientific Advisorに就任し、新設のRSI Labにも携わると発表した。同社はSchmidhuber博士の基礎研究をもとに、行動の物理的結果を事前にシミュレートするAgent-Native World Modelsを開発している。博士は定期的に東京を訪れ、チームと協働する。
SB Intuitionsのチームは、公開済みFast-WAMのチェックポイントを出発点に、Flash-WAMのアクション側consistency distillationをFast-WAM本来の推論グラフに適応させた。蒸留するのはActionDiTエキスパートのみで、学習はオフラインのLIBERO data(277,713フレーム)だけで行う。元の10ステップ方策に対し、1ステップと2ステップの推論で成功率がどこまで保たれ、蒸留で差がどれだけ縮まるかを、2,000エピソードのclosed-loop評価で検証する。
SB IntuitionsのRoboticsチームが、VLAモデル開発に向け、VRトラッカーを用いたUMIデータ収集システムを独自のQDDロボットアームに適用した際の工学的課題を紹介している。Enactic開発の「Openarm」ベースのロボットでは、組立公差により関節可動域が設計値とずれ、エンドエフェクタに数cmの位置誤差が生じた。対策として、計測(XYZ 4点法による関節キャリブレーション)、制御(重力補償)、コンピュータビジョン(レンズ変更に伴う内部パラメータ補正)の3点に取り組んだ。
Google DeepMindは、サイクロンの進路、強度、風の構造を単一モデルで予測するWeatherNextをNature論文で発表し、WeatherNext 2とWeatherNext Cyclonesのコードとモデルウェイトを公開した。3日先の予測が従来モデルの2日先の精度に相当し、平均で1日分の予測精度が上乗せされるとしている。コンパクト版のWeatherNext 2-miniも公開され、無料のColabノートブックで単一のTPU上で動作する。
選定理由:単一モデルで進路、強度、風の構造を予測する手法と、重みとコードの公開範囲が具体的に示されており、気象分野での再利用を考える材料になる。
Google DeepMindはロボット向けの「身体性推論」モデルGemini Robotics ER 2を公開した。動画理解、タスクのオーケストレーション、マルチロボット連携に対応し、ER 1.6から強化されている。Gemini API、Google AI Studioで開発者に提供され、Gemini Enterprise Agent Platformではプライベートプレビューとなる。
Google DeepMindはロボット向けのGemini Robotics 2を発表した。VLAのGemini Robotics 2、推論モデルのGemini Robotics ER 2、オンデバイス向けのGemini Robotics On-Device 2の3モデルで構成し、ヒューマノイドの全身制御や複数ロボットの協調を可能にする。ER 2はGoogle AI Studioで利用でき、VLAとOn-Deviceモデルは早期アクセスパートナー向けに提供される。
選定理由:全身制御、器用な手の操作、複数ロボットの協調を3つのモデルの役割分担で整理しており、提供範囲や適応に必要なデータ量も確認しやすい。
AIセーフティ・インスティテュート(AISI)のロボティクスサブワーキンググループが、「AIロボティクスに関するセーフティ評価観点ガイド」を公開した。人と空間を共有して移動、対話、搬送等を行うAIロボットを対象に、リスクの特定・評価とリスク低減策の検討に向けた観点を示している。リスクは物理的、心理的、社会的の三類型で整理され、「カフェ搬送ロボット」と「遠隔操作型小型配送ロボット」を想定ユースケースに9項目の評価観点を挙げている。
Hugging FaceはPollen Roboticsによる手持ちグリッパー型の操作データ記録システムGrabetteを公開した。ロボットなしで人の手による実演を記録でき、ブラウザ上の処理でLeRobot形式のデータセットに変換される。ハードウェアのCADや制作ファイル、ソフトウェア、処理パイプラインはすべてオープンソースである。
Mistral AIは、ロボットのナビゲートに特化した8Bモデル「Robostral Navigate」を発表した。深度センサーやLiDARを使わず、通常のRGBカメラ1台と自然言語の指示だけで環境内を移動する。R2R-CEの未学習環境(validation unseen)で成功率76.6%を達成し、単一カメラ手法を9.7ポイント、深度センサーや複数カメラを用いた手法を4.5ポイント上回ったとされる。学習はシミュレーションデータを用いて社内で構築され、オンライン強化学習(CISPO)により成功率がさらに3.2%向上した。
Sony AIの自律型卓球ロボットAce(Project Ace)が、公式競技ルールの下でランク入りのプロ選手に勝利した。デンバーで開かれたCVPR 2026では6本の論文を発表した。AI倫理の研究はデータの権利に関するTIME誌への寄稿でも取り上げられた。
Sony AIの自律型卓球ロボットAceは、Nature論文で、2025年4月の試合においてエリート選手と渡り合い勝利したことを示した。一方、プロ選手には勝てなかった。この結果は、実世界のAIシステムが高いレベルの人間の相手とラリーを続け、勝利できることを実証したとされる。
Google DeepMindは、欧州のロボティクス初期段階スタートアップ15社を選定した3か月間のプログラム「Google DeepMind Accelerator: Robotics」を開始した。参加企業は、AIスタックやGemini robotics modelsへのアクセスに加え、技術メンターシップや製品面のガイダンスを受けられる。参加企業には、ロボット溶接と金属3Dプリンティングのパラメータ選定および品質管理を自動化するRobTrackを開発する3D-Components(ノルウェー)なども含まれる。
Mistral AIが、オーストリア発の物理AI企業Emmi AIを買収することで合意した。産業分野における同社の地位を強化する狙いである。Emmi AIの30名超の研究者・エンジニアは5月にMistral AIのScienceチームおよびApplied AIチームに加わる予定で、両社のモデルを組み合わせてエンジニア向けエージェントを開発するとしている。
Google DeepMindは、実験的プロトタイプProject GenieにStreet ViewのImagery Groundingによる機能を追加した。Maps上で選んだ米国内の場所を起点に、スタイルやキャラクターを指定して世界を生成できる。対象となる18歳以上のGoogle AI Ultra($200)加入者に向け、世界で順次提供を開始している。
Google DeepMindとGoogle Researchが開発したAI気象モデルWeatherNextは、2025年10月のハリケーン・Melissaがジャマイカにカテゴリー5で上陸すると5日前に予測し、NHCの警報発令を支えた。予測の確度は5日前で80%、3日前には100%近くに達したという。NHCの2025年の検証報告では、進路と強度の両方で最も高性能な個別モデルとされた。
Sony AIは卓球ロボットAceに関する研究がNature誌の表紙を飾ったと発表した。公式ルールの下でトップレベルの大学生選手やプロ選手と対戦し、エンドツーエンドの遅延は20.2ミリ秒で、エリート人間選手の約230ミリ秒を下回るという。ブログでは開発の経緯、システム構成、今後の課題を解説している。
選定理由:視覚、制御、ハードウェア、シミュレーションからの転移学習を一体で設計した過程と、現状の限界まで開発側の言葉で語られている。
カラクリ、ジェイテクト、Upstage AIの3社が、AWSジャパンの「フィジカルAI開発支援プログラム by AWSジャパン」に採択された。ジェイテクトの工場における自律型・適応型生産システムの社会実装を目指し、カラクリのLLMと意図理解技術、Upstageの非構造データ構造化技術、ジェイテクトの製造現場の知見を組み合わせる。支援期間は2026年3月から約6ヶ月間で、7月に成果発表会を予定している。
ABEJA のインターンが、メカナムホイール搭載の 4 輪ロボット Mentor Pi(Mecanum)を ROS 2 で動かし、macOS 上で Gazebo によるシミュレーション環境を構築した。MuJoCo は ROS 2 との統合が弱く、Webots は macOS で UTM などを経由する必要があるとして見送り、Gazebo を pixi で構築して採用した。実機では 2D LiDAR による SLAM マッピングを行ったが、マップが拡大し続ける問題が残り、モーター暴走の回避策の影響で 3 輪駆動になった可能性があると記されている。
AIセーフティ・インスティテュート(AISI)は内閣府と合同で、2026年1月15日から16日にかけて「Hiroshima Global Forum for Trustworthy AI」を広島で開催した。AIの安全性、セキュリティ、信頼性の向上をテーマに、国内外の政府機関、企業、研究機関が登壇し、Microsoft、OpenAI、Anthropicなど8社が企業の安全性・ガバナンスの取り組みを共有した。
ABEJAの藤本氏が、Dynamixelモーターと3Dプリンタ部品で2足歩行ロボットを自作し、IsaacLabでのシミュレーションまでの流れを紹介する。関節は3つに限定し、姿勢認識はIMUのみで行う構成である。制御には強化学習(PPO)を採用し、URDFからUSDへの変換、rsl_rlを用いたプロジェクト作成、環境と報酬の設定を解説している。