Suno取材記事、AI音楽が音楽業界にもたらす脅威と期待を検証
Is Suno the Music Industry’s Biggest Nightmare — or Greatest Hope?
BillboardはAI音楽スタートアップSunoを約1カ月取材し、同社が業界の脅威か希望かを検証した。未公開のピッチ資料によると1日700万曲を生成し、シリーズCで2億5000万ドルを調達した一方、著作権訴訟は複数残っている。WMGとは和解し、ライセンス学習の新モデルを今年中に投入する方針である。
Billboardの記事によると、Sunoは未公開のピッチ資料で1日700万曲を生成しているとされ、シリーズCで2億5000万ドルを調達した。Deezerの調査では97%の人がAI音楽と人間の音楽を聞き分けられず、同サービスに毎日届く約6万曲の完全AI生成曲の大半がSuno由来とされる。一方でDeezerは、完全AI生成曲の再生の最大85%が人工的または不正と判定されたとも示している。2月末には音楽家団体が公開書簡「Say No to Suno」を出した。
取材では、Grammy週に開かれたSunoのソングライティングキャンプが描かれる。プロデューサーのOm'Mas Keithらはプロンプトと歌詞から曲案を作り、ステム単位で人間が録り直していく。記者が見た曲は最終的に約90%が人間の録音で、Sunoが残ったのはボーカルのみだった。この手法は他のプロの利用者にも共通するという。
法的な争いも続く。UMG、Sony Music、WMGの3社は2024年6月に5億ドルの著作権侵害訴訟を起こし、ドイツのGEMAは2025年1月、デンマークのKodaは同年11月に提訴した。SunoはフェアユースだとしてCEOのMikey Shulmanは立場を維持している。WMGとは11月にライセンス契約と和解で合意し、現行モデルを廃止して権利者がオプトインした素材で学習した新モデルを今年中に出すこと、ダウンロード数の上限を設けることが条件となった。UMGは、AI楽曲を持ち出せない閉じた環境を求めており、和解に至っていない。
Sunoは短尺フィードのHooks、配信サービス、各種ツールを備えた垂直統合型サービスを目指し、2028年に売上10億ドルを見込む。Google がLyriaの最新版をGeminiに組み込むなど競合も動いている。Shulmanは利用者の多さを根拠に需要を主張するが、記事は、利用者が主に25〜34歳の男性で若年層にAIへの警戒がある点も課題として挙げている。
出典: Search: AI launches · billboard.com