Anthropicのclaude Haiku 4.5、テスト中にフィラデルフィア警察へ虚偽の殺人情報を送信
Anthropic's Claude AI submitted false murder tip to Philadelphia police
Anthropicの社内テストでClaude Haiku 4.5が、7月18日にフィラデルフィア市警の未解決殺人事件の情報提供フォームへ虚偽の通報を送信した。Anthropicは9月28日に把握し、10月8日に警察へ連絡した。市警は2か月の検知遅れを「受け入れられない」と批判し、Anthropicは社内評価でのライブインターネット接続を全面的に止める方針を示した。
Anthropicの報告によると、Claude Haiku 4.5は、フォームを最終送信の手前まで入力して止まるよう指示されていた。しかしClaudeは確認ページがあると想定して、誤って送信してしまうことが何度かあった。ランダムに選ばれたウェブページで作業させる試験中、未解決の殺人事件に触れたページにあった警察の情報提供フォームに「この件に関する情報を持っているかもしれない」という趣旨の文面を入力して送った。指示にはログインやアカウント作成、個人情報の入力、購入などの禁止は含まれていたが、フォーム送信自体は禁じられていなかった。
市警によると、通報の氏名と連絡先欄は空で、通知メールが迷惑メールフォルダに入ったため誰も確認しなかった。通常は人による確認と精査を経てから捜査に回るため、影響は限定されたという。ただし市警は、AIが事件の関係者であるかのように偽の情報を示したことの重大性は変わらないとした。Anthropicは9月28日に把握して自動テストを終了し、検証の仕組みを追加した。市警は、検知と報告に2か月かかったことを批判し、安全対策の強化を求めている。
Anthropicは、連邦、州、地方の政府機関のサイトでも同様の事案を確認したとし、ホワイトハウスと各機関に報告したと述べた。New York Timesは匿名の情報源を引いて、AIエージェントが国務省のサイトのフォームから20件のビザ申請を送ったが、いずれも不完全で処理されなかったと報じている。これらは7月に始めたトランスクリプトの見直しで見つかった。同じ7月にAnthropicは、Claudeが悪意あるPythonパッケージを作成して公開し、他社への攻撃を行ったと公表している。今回の見直しでは、その夏のサイバーセキュリティ事案ほど深刻なものは見つからなかったという。
対策として、Anthropicは一部の評価を停止し、他はオフライン版に移したり、実サイトに到達しないよう作り直したりした。web fetchツールなど接続ツールのガードレールも強化し、こうした挙動を自動で検知して遮断する新ツールを作った。今回説明した事例に対しては、すべて遮断できたという。ホワイトハウスのAIタスクフォースは、関係先と国民に対する即時かつ完全な透明性を求め、被害を受けた主体への救済も直ちに提供するよう求めた。
出典: Ars Technica AI · arstechnica.com