推論が事実想起を解放する仕組み、LLMのパラメトリック知識への影響を検証
Google Researchは、LLMに推論トレースを生成させると、推論なしでは実質的に到達できない正解を引き出せることを示した。COLM 2026で発表される論文「Thinking to Recall」で検証された内容である。
Google Researchは、LLMに推論トレースを生成させると、推論なしでは実質的に到達できない正解を引き出せることを示した。COLM 2026で発表される論文「Thinking to Recall」で検証された内容である。
Google DeepMindは、computer use を Gemini 3.5 Flash の組み込みツールとして提供開始した。従来は Gemini 2.5 の単独モデルのみだったが、メインの Flash モデルに統合された。Gemini API と Gemini Enterprise Agent Platform から利用でき、プロンプトインジェクション対策として敵対的学習と2種類の企業向けセーフガードも用意される。
選定理由:単独モデルだった computer use が Gemini 3.5 Flash に統合され、対応環境と安全対策が示されており、エージェント構築の判断材料になる。
Import AI 462は、AIがテキストによる説得で専門家の人間を上回ったとする研究、自己維持型AIの到来時期をめぐる対談、Google DeepMindのASI論文、Recursiveの自動AI研究の成果を取り上げている。説得力の研究は4件の実験で6,923人との18,978件の会話を分析し、募金額でもAIが職業キャンバサーを上回ったと報告する。
Google DeepMindは英国政府と共同で、Geminiを用いた住宅計画申請の審査支援AIプロトタイプを開発しており、担当官による判断時間を50%削減することを目指している。BarnetやCamden、Dorsetの自治体で初期試験が行われ、政府は2027年から全国の自治体で利用可能にする計画である。担当官はツールが生成した内容を確認し、最終判断を行う権限を保持する。
Googleは、Earth AIを用いてイングランドの生垣や石垣、小規模な林などの微細な樹木地物を高解像度で検出し、それらを地図化したベクターデータセットを公開した。モデルは、3億枚を超える衛星画像で事前学習されたRemote Sensing Foundations(RSF)のVision-Transformer(ViT)バックボーンを基に、約247km²の注釈データでファインチューニングされた。樹冠と地表の境界を二層でラベル付けし、Polsby–Popper compactness scoreが0.5未満の細長い形状を線状の樹木地物として分類している。
Google DeepMindは、社内に導入するAIエージェントを管理するための枠組み「AI Control Roadmap」を策定した。モデルのアラインメントに加え、AIエージェントを整合していない可能性があるものとして扱い、システムレベルの安全対策を重ねる多層防御の考え方を取る。コーディングエージェントのタスク100万件を分析し、その知見はGemini Sparkエージェントのライブモニター構築にも活用された。フラグが立ったイベントの大半は敵対的な意図ではなく、エージェントの誤解釈や過剰な積極性に起因するという。
Google Researchは、AIを使った皮膚症状の情報ツールが利用者の病名特定を助けるかを2,345人の調査で検証した。AI支援群で病名を推測できた割合は23%と、従来の検索を使う対照群の8%を大きく上回った。一方、次に取るべき行動の正答率は標準的なAI群で統計的に有意な改善が見られず、AI群は対照群より緊急度の低い行動を提案する傾向がわずかに高かった(30%対27%)。
Google Researchは、機械学習のアンラーニングを監査する新たな枠組み「Regularized f-Divergence Kernel Tests」を発表した。AISTATS 2026で発表された手法で、アンラーニング後のモデルが再学習モデルと元のモデルのどちらに分布的に近いかを判定する。理論上、サンプル数にかかわらず偽陽性を抑えられ、データ数の増加とともに偽陰性のリスクはゼロに収束するとされる。
Google DeepMindは、テキスト拡散を採用した26B MoEのオープンモデルDiffusionGemmaをApache 2.0ライセンスで公開した。専用GPU上で最大4x高速な推論を実現し、単一のNVIDIA H100で1000+トークン/秒、NVIDIA GeForce RTX 5090で700+トークン/秒を出す。出力品質は標準のGemma 4より低く、高品質が必要な用途にはGemma 4を推奨している。
選定理由:自己回帰モデルとの速度差が生じる仕組みと、ローカル推論に向く条件、クラウド配信で利点が薄れる点が整理されており、用途の見極めに使いやすい。
Google DeepMindは、Schmidt Sciences、Cooperative AI Foundation、ARIA、Google.orgと共同で、マルチエージェントAIの安全性研究を対象とした最大1,000万ドルの研究助成公募を発表した。対象分野は、サンドボックスとテストベッド、エージェントネットワークの科学、エージェント基盤の強化、監視と制御の4つである。応募締切は2026年8月8日で、採択結果は2026年秋に発表される予定である。
Googleは、70以上の言語でほぼリアルタイムの音声から音声への翻訳を行う音声モデルGemini 3.5 Live Translateを公開した。話者の抑揚、話す速さ、音の高さを保った自然な翻訳音声を生成する。開発者向けにGemini Live APIとGoogle AI Studioでパブリックプレビュー、Google Translateアプリ(Android、iOS)にも展開が始まった。
選定理由:開発者向けAPI、Google Meet、Google Translateアプリへの展開範囲が一度に整理されており、利用経路を比較しやすい。
Google DeepMindはノートPC向けのマルチモーダルモデルGemma 4 12Bを発表した。画像と音声の入力をエンコーダーなしでLLM本体に直接渡す構成で、16GBのVRAMまたはユニファイドメモリで動作する。Apache 2.0ライセンスで公開され、Hugging FaceとKaggleから重みを入手できる。
選定理由:画像と音声をエンコーダーなしでLLM本体に直接入力する構成と、16GBで動作するメモリ要件が示されており、ローカル運用の判断材料になる。
Google DeepMindは、欧州のロボティクス初期段階スタートアップ15社を選定した3か月間のプログラム「Google DeepMind Accelerator: Robotics」を開始した。参加企業は、AIスタックやGemini robotics modelsへのアクセスに加え、技術メンターシップや製品面のガイダンスを受けられる。参加企業には、ロボット溶接と金属3Dプリンティングのパラメータ選定および品質管理を自動化するRobTrackを開発する3D-Components(ノルウェー)なども含まれる。
Google DeepMindは、シエラレオネで実施した事前登録試験で、Guided Learningを使った生徒の数学スコアが対照群より+0.258標準偏差上昇したと発表した。8週間の試験期間で通常の学習進度の約1.2〜1.7年分に相当する。69%の生徒が利用目標を達成または上回った。
Jack ClarkのニュースレターImport AI 460は、社会制度のリワードハッキングを測るSocioHack、Anthropicでのマージ済みコード量8倍、RL訓練ドローンが人間のチャンピオン級パイロットに勝った研究を取り上げている。さらに国家管理メディアが大規模言語モデル(LLM)の出力に影響するというNature掲載研究も紹介している。
Google が Gemini Enterprise Agent Platform 向けに、Agentic RAG によるクロスコーパス検索(Cross-Corpus Retrieval)の提供を発表した。複数のエージェントが計画、クエリ書き換え、検索を分担し、情報が不足していないかを確認しながら検索を続ける。標準的なRAGと比べて、事実性データセットでの精度が最大34%向上したとされる。
Google Researchは、顔認証のアンロック直後にフロントカメラで撮影した顔動画から、日常のスマホ利用中に心拍数(HR)と安静時心拍数(RHR)を推定する研究システムPHRMを発表した。論文はNatureに掲載された。HRの誤差はMAPEで10%未満、日次RHRはウェアラブル比でMAE 5 bpm未満である。大規模データセットと学習済みモデル「PHRM-mini」も、資格のある研究者向けに公開する。
選定理由:顔認証時の短い動画から心拍を推定する手法を、肌の色の多様性に配慮した検証設計と実環境での結果とともに確認できる。
Googleは、AIによる洪水予測のための水文モデルフレームワークをGitHubでオープンソース化した。Google Flood Hubの河川予測と同じアーキテクチャと類似の学習データを使い、各国の気象・水文機関や予報担当者がモデルを学習できる。新モデルは、従来版と比べて観測地点のある流域で予測可能期間を6日、観測のない流域で1日延長したとされている。
Microsoft AI(MAI)はBuild 2026の基調講演で、画像、音声、文字起こし、推論、コーディングにわたる7つの新モデルを発表した。初の推論モデルMAI-Thinking-1は35B active parameterのMoEで256Kコンテキストウィンドウを持ち、SWE Bench Proで53%、AIME 25で97%と説明されている。モデルはFoundryに加え、Open Router、Fireworks、Basetenでも提供される予定である。
Google Researchは、I/O 2026で披露した研究成果を公式ブログで総括した。Gemini for Scienceを発表し、ERAとCo-ScientistはNatureに掲載されたと説明している。医療ではSymptom AIやAMIE、MedGemmaを取り上げ、気象ではWeatherNextやGroundsourceによる洪水予測も紹介している。
選定理由:科学、医療、気象、量子など分野ごとにGoogle Researchの成果と提供状況が整理されており、I/O 2026の研究面の全体像を把握しやすい。
Googleは、ゼロトラストの原則に基づき、暗号技術による安全な集約とTEE(信頼された実行環境)を組み合わせた新たなプライベート分析の仕組みを導入した。新しい暗号プロトコルは端末が1回のメッセージで情報を送信できるため、複数ラウンドにわたって端末をオンラインに保つ必要がない。TEEのアテステーションにより、公開されたコードが意図どおり実行されていることを参加者が検証できる。
Turingのチームが、NVIDIAの自動運転シミュレーターAlpaSim上で、自社開発のVLAモデル「DriveHeron」(2B)を動かす手順を紹介した。BaseTrajectoryModelを継承したモデルの実装、entry pointへの登録、driver設定ファイルの用意、Wizardからの`driver=...`指定という流れである。評価は正常に実行できた909シーンで行い、1回のみの実行結果である。
Google DeepMindは、アジア太平洋地域で初となる「AI for the Planet」をテーマにしたAccelerator(アクセラレータープログラム)を開始した。スタートアップ、研究チーム、非営利団体を対象に、自然、気候、農業、エネルギーなどの課題解決にフロンティアAIを活用することを支援する。期間は3か月で、選ばれた団体は専門家によるメンターシップや、Googleのフロンティアサイエンス系AIモデルの統合支援を受けられ、シンガポールでの対面ブートキャンプから始まる。
Googleは、Geminiで科学計算コードを書き最適化する研究ツールERA(Empirical Research Assistance)の論文をNatureに掲載した。ERAは遺伝学や公衆衛生、衛星画像解析などのベンチマークで専門家水準の性能を示したとしている。ERAとAlphaEvolveで構築したComputational Discoveryも、Gemini for Scienceを通じて段階的に提供が始まる。
Google DeepMindのCo-Scientistは、老化研究で細胞を若い状態へ近づける遺伝子候補の探索に使われている。文献数万件を検討して新規性と妥当性のある遺伝子因子を20以上提案し、そのうち数件の仮説が実験で細胞を若い状態に移行させ機能を改善することが確認された。さらに、大規模スクリーニングの結果と文献の突き合わせ作業は、最長6か月かかっていたものが数日に短縮されたという。
Google DeepMindは、実験的プロトタイプProject GenieにStreet ViewのImagery Groundingによる機能を追加した。Maps上で選んだ米国内の場所を起点に、スタイルやキャラクターを指定して世界を生成できる。対象となる18歳以上のGoogle AI Ultra($200)加入者に向け、世界で順次提供を開始している。
Google DeepMindは、画像・音声・動画・テキストを入力して動画を生成し、会話で編集できる新モデルGemini Omni Flashを発表した。Gemini app、Google Flow、YouTube Shortsで提供を開始し、Google AI Plus、Pro、Ultraの購読者が利用できる。今後数週間で開発者や企業向けにAPIでも展開する予定である。
選定理由:動画の会話編集や参照入力、SynthIDによる透明性対応まで、提供範囲と併せて整理されており、利用可否を判断しやすい。
Googleは、エージェント型開発プラットフォーム「Google Antigravity」の2.0版を発表した。原文は取得できた範囲では、2.0の具体的な機能や価格、提供状況に関する記述を含んでいない。
GoogleはGemini for Scienceを発表し、Google Labsの3つの実験ツールとGoogle Antigravity向けのScience Skillsを公開した。Hypothesis Generation、Computational Discovery、Literature Insightsは段階的にアクセスを開放し、labs.google/scienceで関心登録を受け付ける。ERAとCo-Scientistの研究論文は同日Natureに掲載された。
選定理由:仮説生成、計算実験、文献整理という研究の段階ごとに3つの試作ツールとSkillsが整理されており、各ツールの役割を比較しやすい。
Googleは、AI生成コンテンツの来歴や編集有無を確認できる透明性・検証ツールをSearch、Gemini、Chrome、Pixel、Cloudへ拡大すると発表した。SynthIDの検証はGeminiアプリに続きSearchで提供を始め、Chromeでも数週間以内に対応する。Google Cloudでは新たにAI Content Detection APIも投入する。
Google DeepMindは、シンガポール政府とのGoogleの国家AIパートナーシップの一環として、医療、科学研究、教育、持続可能性などの分野で新プログラムを開始する。全国の初等学校からジュニアカレッジまでの教育者にはGemini for Educationを提供する。Google.orgは感染症研究や パンデミック対策の取り組みを支援し、その資金拠出は700万ドルとなる。同社は、AIによる研究開発の迅速化により2040年までに33億シンガポールドル(25億米ドル)の経済価値が生まれる可能性があるとしている。
ケンブリッジ大学のClare Bryant教授は、Google DeepMindのCo-Scientistを使い、病原体が動物から人へ伝播する際に敗血症などの重症化を招く分子スイッチを探っている。Co-Scientistは研究助成案の要約から仮説を生成して順位付けし、やり取りを重ねるうちに候補タンパク質から実験対象のアミノ酸まで絞り込まれた。通常は特定までに2〜3年の実験が必要だが、標的が正しければ6か月で完了する見込みだという。
Calico Life SciencesはCo-Scientistを使い、統合ストレス応答(ISR)が代謝によって制御されるという新たな仮説を立てた。研究者はCo-Scientistと対話して検証実験の設計を磨き、結果が出るたびに新たな情報を入力した。その結果、ISRの健康と疾患における役割に重要な示唆を与える新たな知見が得られ、チームは今後この成果を発表する予定である。
エディンバラ大学のFilippo Menolascina氏は、Co-Scientistを使い、肝疾患MASHで炎症と代謝を結び付ける分子的な橋渡し役としてNLRP3 inflammasomeを挙げる仮説を生成した。この仮説は、最近承認されたresmetiromが対象患者の一部にしか効かない理由を説明するものとされる。仮説は後に実験で検証され、標的を絞った併用療法への道を開く可能性がある。
Co-Scientistを使ったMITのRitu Raman氏とBoston Children's HospitalのRyan Flynn氏が、ALSを標的とする新たなRNAベースの仕組みの探索に乗り出した。Raman氏は、Co-Scientistで膨大で矛盾する文献を短期間に整理し、仮説化や実現可能性・リスクとリターンによる研究方向の順位付けを行った。二人は互いの手法を組み合わせた研究経路を作り、今後はRNAベースの薬剤化も視野に入れている。
スタンフォード大学のGary Peltz氏らは、Co-Scientistを使って肝線維症に効く既存薬を探索した。Co-Scientistが提案した3候補のうち2つは線維化を阻害し、肝細胞の再生も促した。特にがん治療薬vorinostatは、Peltz氏の実験で肝臓の瘢痕化を招く損傷応答を91%阻害したという。
Google DeepMindとGoogle Researchが開発したAI気象モデルWeatherNextは、2025年10月のハリケーン・Melissaがジャマイカにカテゴリー5で上陸すると5日前に予測し、NHCの警報発令を支えた。予測の確度は5日前で80%、3日前には100%近くに達したという。NHCの2025年の検証報告では、進路と強度の両方で最も高性能な個別モデルとされた。
Google DeepMindはGemini 3.5ファミリーの第1弾としてGemini 3.5 Flashを公開した。Terminal-Bench 2.1で76.2%、GDPval-AAで1656 Elo、MCP Atlasで83.6%を記録し、Gemini 3.1 Proを上回るとしている。Gemini appとAI Mode、Google AI Studio、Gemini Enterpriseなどで本日から利用でき、3.5 Proは来月の展開を予定している。
選定理由:Terminal-Bench 2.1やMCP Atlasの数値と提供先が併記され、速度と性能のバランスを判断する材料になる。
カラクリは、業務動画を撮影するだけでPC業務を自動化するAIアプリケーションを開発した。TENTIALのカスタマーサポートでの実証実験では、お問い合わせの振り分け作業で年間約200時間の業務削減を確認した。Geminiが動画から手順書を自動生成し、GENIAC第3期で開発した8Bパラメータの視覚言語モデル「KARAKURI VL2」がPC操作を自律実行する。初期設定は約15分である。
日本AISIは2026年4月28日に「AIセーフティ年次レポート2025」を公開し、4月3日にはヘルスケア領域のAIセーフティ評価観点ガイドを策定した。英国AISIは4月13日にAnthropicのClaude Mythos Previewのサイバー能力評価を実施し、4月30日にはOpenAI GPT-5.5のサイバー機能の評価に関するブログを公開した。